メーカー直伝auスマートフォンセミナー:GALAXY SⅡ WiMAX ISW11SC編


 メーカー直伝auスマートフォンセミナー企画第5段ということで、今回発表の5機種の中では唯一の+WiMAX対応のGALAXY SⅡ WiMAX ISW11SCのご紹介です。

 GALAXYシリーズといえば、今までdocomoの目玉機種として扱われてきましたが、事実このISW11SCがKDDIでは初めてのSamsung端末となります。高速通信ができる+WiMAX対応ということで、先に発売されていたdocomo版GALAXY SⅡ LTE SC-03Dとの比較もしながら、レビューしていきたいと思います。

スペック比較:ISW11SC vs SC-03D

 先述の通り、docomo版の歴代GALAXYはいわゆる「対iPhone」のような立ち位置で、スペックの高さを売りなのが特徴的である。au版でもその特徴は変わらない。

  • CPU:Samsung Exynos 4210 Dual-core 1.4GHz
  • ディスプレイ:4.7inch HD SUPER AMOLED(1280×720)
  • Wi-Fi (IEEE 802.11a/b/g/n) 2.4/5GHzデュアルバンド
  • OS:Android 2.3
  • カメラ:808万画素 CMOS サブ:207万画素
  • データ保存容量:11GB
  • その他:WiMAX、NFC、Bluetooth3.0+HS、E/Cメール対応

 docomo版との大きな違いは、もちろん高速通信がXi(LTE)かWiMAXかというものもありますが、解像度が大きく異なります。SC-03Dは4.5inch 480×800のSUPER AMOLED Plusを採用しています。つまり、ISW11SCの方が若干大きくさらに精密なディスプレイだということです。

 その他、実感はわかないけれども、これから役に立つスペックとしてはWi-Fiのデュアルバンドがあげられます。最近は家で無線LANを利用する方が増えてきていると思いますが、そこで気になるのは電波の渋滞です。たくさんの無線LAN母機や子機(スマートフォン、ゲーム機など)があれば、いわゆる「電波のぶつかり合い」があるものです。一般的には2.4GHz帯を利用していますが、最新の高性能な無線LAN母機は5GHz帯でのデータ送受信に対応しています。人があまり使っていない周波数帯域を使うことで、より快適に使うことができるようです。

 また、ISW11SCではこのチャンネルを自動で切り替えているのですが、質問のなかで「テザリング時はどちらの周波数帯域を使うのか?」というものがありました。後日、KDDIデザインスタジオのKスタスタッフマガジンによると「テザリング時は2.4GHz帯で通信をする」そうです。

NFC搭載


 それこそ地味に。多くの人はあまり気になる要素ではないかもしれませんが、ISW11SCは日本の通信事業者から正式に出た3つめのNFC対応機種です。(1番最初はGALAXY NEXUS、2番目はGALAXY SⅡ LTE)auではISW11SCの発売にあわせてNFCを利用したサービスを展開を始めています。

「NFCとはなんぞや?!」
 という人の方が多いとは思いますが、イメージ的には「おサイフケータイ」のようなものです。「おサイフケータイ」は「FeliCa」といソニーが開発した非接触型ICカードの技術を利用していますが、NFCは国際規格で世界広く使われようとしています。
 とはいうものの、現状NFC搭載機種ではおサイフケータイの機能は利用出来ないわけです。では、何ができるのか?何ができるようになるのか?というと、

  • NFC搭載機種同士のデータ通信
  • 広告やクーポンの受け取り(例:銀座4丁目にスマートポスター設置)
  • PayPassを利用した簡単決済機能(日本では未実施)
  • その他、JALやビックカメラ、TSUTAYAがサービス展開予定

 既に日本ではおサイフケータイでどれもできることですが、先ほども申し上げたとおり、おサイフケータイは日本でローカライズされたサービス群でありますので、Android端末などに対応させようとすると、開発期間が長くなったり、更新の妨げになったりする要素です。

 一方、NFCは国際規格で、さらにAndroidはバージョン2.3からはNFCを正式対応させており、各種APIが用意されています。日本ではセキュリティの観点などから「国際規格でAPIが用意されているから開発が容易になるだろう」ということにはなりませんが、今後使われることによって多少メリットがあるものだと思います。
 なお、ISW11SCやSC-03Dは、専用アプリケーションを利用することによって、端末間の各種データの受け渡しを実現していますが、Android 4.0ではOS標準として「Android Beam」という機能でこれを実現しています。

 はじめて、このような場で自分が質問をしたのですが、「Android 2.3端末とAndroid 4.0端末(例:GALAXY SⅡ WiMAXとGALAXY NEXUS間)でNFCの通信は可能か」と聞いたところ、サムソンの技術担当者からは「公式の見解ではないが、個人的に試したところ可能だった」と回答を得ました。

スペックだけじゃない


 今回のイベントで、僕はGALAXYに対して「スペックだけじゃない」という印象を持ちました。
 ここまで延々に書いてきたとおりGALAXYのスペックは申し分ないものです。加えて、Touch Wiz 4.0というサムソン独自のUI(対応ウィジェットの拡大縮小、着信中のジェスチャーで着信音をミュートにする、文字や画像などのクリップボードへの履歴の保存、2点タッチで端末を傾けてのピンチイン/アウトなど)も豊富なのを初めて知りました。

 特に注目なのは、「Find my mobile」という要サムソンアカウントのサービスです。iPhone/iPad/Mac OS X Lionユーザーにはおなじみの「iPhoneを探す」のサムソン版です。

 「Find my mobile」では端末の位置取得(Track)、サウンドを鳴らす(Ring)、通話一覧確認や、端末ロック・データ削除(Lock and Wipeout)が行えます。同様の機能などは各種セキュリティ関連のAndroidアプリでも可能ですが、やはり標準で使えるというのは便利だと思います。

 テザリングなどでたくさん通信を行ったり、高性能なものが好きだったり、スマートフォンデビューを華々しく飾りたい方にが満足できる端末だと思います。

au GALAXY SⅡ WiMAX ISW11SC
KDDI報道資料:国内初、モバイルNFCサービスの商用化について

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