メーカー直伝auスマートフォンセミナー:Xperia acro HD IS12S編


 「メーカー直伝auスマートフォンセミナー」参加企画第3弾。「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2011」に選ばれたXperia acroの後継機種、Xperia acro HDのご紹介です。今回はau版なので、IS12Sという型番がついていますが、docomoからも発売されるそうです。

 なお、IS12Sの発売は2012年3月中旬以降ということで、現在の仕様などはまだ「開発段階」ということで、実際発売されるときの仕様とは異なる点があるかもしれないとのことです。

Xperiaらしいスペックとデザイン

今回のポイントは、

  • Design デザイン
  • Display ディスプレイ
  • Camera カメラ
  • Usability ユーザービリティー
  • Japan Custom 日本仕様

この5点にかなり力をかけて開発を行った(行っている)らしい。

 デザイン(見た目)としては、「ホーム」「バック」「メニュー」の各キーが、従来の押し込むタイプのハードキーから触れるだけで反応するタイプになっています。それにarc/acroが人間的な曲線をイメージしたものだったものに対して、今回はシンプルに角を落としてホールド感をもたせた直方体のような感じです。持ってみると重さは違えど、初代Xperia SO-01Bや、Xperia ray SO-03Cのようなイメージです。

 ディスプレイは、arc/acroと同じくClear Black PanelでMobile BRAVIA Engine搭載の綺麗な液晶です。もちろんスペックは向上しており、arc/acroが4.2inchだったのに対して4.3inchに、480×854ドットだったのが720×1280ドット(HD)になっており、より大画面高精細になっています。今回の解像度は342ppiと、326ppiのiPhone4Sより(ある程度の解像度があると、人間の目では違いが分からないらしいので、どちらも綺麗なのに代わりはありませんが)
高精細になっています。

 カメラは、Sonyお得意のExmor R for Mobile、裏面照射型CMOSセンサーで、レンズもF値2.4と暗所でも簡単に撮影できる1210万画素のものを搭載。さらに、今回は1.5秒の高速起動+撮影間隔0.5秒を実現しており、いわゆる「シャッターチャンスを逃さない」ものになっています。担当者の方いわく「発売までにはもっと速くしていきたい」とのこと。その他、パノラマ撮影、オートフォーカスにももちろん対応。
 加えて、フロントカメラも130万画素のものを搭載。従来のものより綺麗にとれるので、自分撮りをするユーザーにとっては嬉しい進化です。

 ユーザービリティー(使いやすさ)という点では、手書き入力に対応したPOBox 5.0、音楽アプリ上にマニュアルイコライザ、「フィード」「シェア」「フレンド」に分かれて進化したTimescape、ロック画面からの簡単アプリ起動(音楽ウィジェットおよび4つの変更可能なアプリ領域)など、2011年に発売されたモデルに比べて、かなり変更が加えられています。
 特に、POBox Touch 5.0の手書き入力は、重ねて書いていくタイプのもので急いで入力しても難なく認識するのに驚きました。

 最後に日本仕様。「おサイフケータイ」「赤外線通信」「ワンセグ」対応はacroでも可能でしたが、今回は加えてIPX5/7に準拠した防水性能、そしてauでは珍しい(おそらくdocomo版もつく?)充電台を付属と、acroでは足りなかったところ確実に補填しています。

細かいところも進化


 arc/acroではHDMI接続でテレビに画面をそのまま表示できたが、acro HDではHDMIに接続すると専用のTVランチャーが起動する。Xperiaがいわゆる「インターネットTV」になる感じで、大画面で素早くネットサーフィンなどを行うことが出来る。

 だが、今までのXperiaユーザーにとって最も嬉しいのはメモリ容量の増加だと思われる。今回の発表だとRAMは1G、ROMは16G(使用可能領域は11G)と、今までSDカードに移せないアプリを利用し、端末容量のやりくりに頭を痛くしてきたユーザーにとっては喜ばしいことだ。
 一方、一般的な大容量ROMを搭載するスマートフォンと違って、micro SDカードの対応を廃したわけではない。これは「アドレス帳移行時にmicroSDカードを利用するユーザーのため」という理由らしい。acro HDは赤外線ポートを持っているのだから、必要ないと思うかたもいるが、「端末が壊れてmicroSDカードに電話帳のバックアップがあった」などということもあると考えると、必須のものであるように思えた。

新しいものへの対応に期待できる点


 Xperiaのプレゼン時には、新しいものへの対応を期待できる発言や質問が多々あった。

 まず、やはり気になるのはIce Cream Sandwich(ICS)ことAndroid 4.0への対応だ。スバリな質問があり、それに対しては「(IS12Sに関しては)KDDIとの協議中」とのこと。同時期に発表された海外版XperiaであるS/IONは春頃に4.0へのアップデートを予定していて、arc/arc S/ray/playなどの2011年グローバルモデルに関してもアップデートされるとの情報が濃いこともあり、acro HDも期待できるものがある。

 もちろん、そこには回答にもあったように各国キャリアとの調整が必要で、さらにacroやacro HDなどローカライズされたモデルはグローバルモデルものとは異なる開発が必要であるのは明白だ。

 だが、質問の中では「(従来のような)ハードキーを搭載することは検討しなかったのか」というものがあり、担当者は「最初から検討していなく、今後ハードキーを搭載する端末は少なくなっていく」と答えた。「今後」と「ハードキー非搭載」のキーワードを受けるとやはりGalaxy NexusなどにみられるAndroid 4.0自体のハードキー撤廃思考がうかがえるように思える。

 また、今回のモデルは日本でのSony Ericsson名義の最後のモデルの予定です。今後のモデルはSonyの完全子会社「Sony Mobile Communications」としてのものとなり、より既存のソニーのサービスや機器との連携に期待できます。

 Xperia acro HDも、Video UnlimitedやPlayStation Certifiedに既に対応済みで出荷されるため、最後のソニエリ名義でも、同様なサービスを受けられる可能性があります。

 スマートフォンには電池の問題だけでなく、OSのアップデート問題や既存のサービスへの対応などの問題もユーザーにとっては重要なものです。今回のXperia acro HDはそのあたりもうまく対応してくれる感じがします。

 次回は、INFOBAR C01の紹介をしたいと思います。

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